「女になりたがる男たち」読了。

女になりたがる男たち (新潮新書)

女になりたがる男たち (新潮新書)

別に性転換した人の話ではなく、男性の間にフェミニンな価値観がはびこって来ているというお話。
フランス国内の話が多分なので世界的にはどうなのか分からないけど、マッチョ(筋肉隆々…ではなく、男性優位という意味)な価値観が否定され、女性が社会進出を果たし、中略で社会は崩壊するであろうということらしい。
なんちゅうパラノイアかと思ったけど、「国家の品格」を書いた藤原某に較べればもう全然インテリな感じがする。そもそも、藤原某は数学者だし、畑が違うんだから仕方ないとは思うけど。
というか、自分自身も本書冒頭に出てきた若者と同じ。もしくは、訳者あとがきの大学生たちと同じ。読み終わっても、まあ今のままでも良いんじゃないかなという気がしている。逆に、フェミニストが席巻する社会に対して警鐘を鳴らすだけ鳴らして、どうすればいいのか提言が見当たらないあたりが新聞記者と政治家の違いかなという気がする。
フランスの大統領がシラクだったり、米国の大統領がブッシュだったり、書かれたのは微妙に古い感じがする。ただ、米国がマッチョを取り戻そうとしている、フランスの20年先を行っているのか、という記述があったけど、今の民主党候補者を見てどう思ったか知りたいところ。というか、お隣の英国の話は全く入ってなかったと思うけどどうだろう。タカ派を具現したような女性(サッチャー元首相)とか。
あー、あと田島陽子と対談させて見たい。