崖の上のポニョ

悪評を読んでいたのもあって、あんまり期待していなかったけどなかなか良かったですよ?というか、あれだけ素晴らしい映像表現しているのに、細かいところにイチャモン付けたくないなあ。
随所に現れる宮崎モチーフを残しつつも、波…というか、水の表現が上手かった。海外のアニメーションに触発されたというけど、取り込み方が上手いなあと。生き物として表現するというのは、ちょっと新しいんじゃない?沢山目が付いているのとか、アニメじゃ表現が難しそうな波の不気味感を上手く出しているなあ、なんて思ったり。


ダイナミックな表現は千と千尋以降培った物が大きいと思うけど、リサカーのアクションとかね。これはなんか嬉しい。ルパンルパーン♪って感じ。リサが旦那にモールス信号を送るシーンとか。


子供が感じている不思議な世界を見守る親というのはトトロ以来じゃないかな?トトロでは、サツキという大人と子供の中間くらいの存在が居たけど…、今回はそういう存在が無かったなあとか。自分がとなりのトトロと出会ったのが中学生の時で、感情移入していたのはサツキだったから、そういう点ではちょいと残念な感じ。


あと、三枚目悪役の復活も大きいかな。やっぱフジモトですよ!所ジョージ最高!いい演技。あんなSFめいた台詞もこれまでの駿さんのお話には無かったと思う。あと、序盤のリサの台詞は伏線ですな。
お婆ちゃんsもいい雰囲気。ツンデレお婆ちゃんのトキさんとか。


この映画で一番ダメ出ししたいところは、無線の所かな。あれはちょっと漫画的過ぎ。いや、お子様があれをダイポールアンテナと認識できないのはもう仕方がないんじゃないかなと。大人だけで分かってくれればいいと思う。


どこか瀬戸内海の島に籠もって作っていたらしいけど、船のドックと一般道が交差しているあんな場所あるのかな?あるなら一度通って見たい!平野暮らしが長いせいか、海と山のあるところには凄く憧れてしまう。


スタッフロールを簡略にしたのも好感。書くところが無いけど、途中ファンタジーからメルヘンに転調しているなあ、とか。


駿翁が70近いのにまだまだ進化しているのはほんとに驚嘆ですな。長生きして貰って、また新しいものを作ってもらいたいです。