「マンガでわかるフーリエ解析」読了。

マンガでわかるフーリエ解析

マンガでわかるフーリエ解析

学生のときからどーしても引っかかっていたフーリエ解析についてですなあ。別にマンガで買わなくてもいいじゃない、という気がしなくもなかったけど。
とりあえず、この本を読む前は「あらゆる波形はsin波を重ね合わせることで表現できる、それを分解するのがフーリエ展開」っていうのを知っているくらい。


結論から言うとこの本を読んだだけじゃ、自然の音の波形を渡されていきなりフーリエ展開できるようになるわけじゃないんですなあ。ただ、「sin(nx)やcos(nx)を掛けて積分したものがパラメータa_nの逆数である」という結論あるならなんとかプログラムを書けそうな気がしてきた。実際に書いて確かめたいが…


マンガはかなりどうでもいい内容だったけど、フーリエ解析にスポットを当ててそこに辿り着くのに必要な三角関数微積、関数の直交性についてさわりを説明している形式。冒頭部分でそれをきちんと説明しているのに好感を感じた。大体、高校の数学って脈絡がないんですよなあ。~を説明するために微積やりますよ、とか予め宣言してくれていればもうちょっとやる気が出たんじゃないかなあ。


で、出てくる数学は高校1,2年くらいの平易な内容(高専では一年の前期で三角関数、後期で微積があった。普通高校では2年で微積と聞いたような気がする)。現役から十年遠ざかった俺でも理解できるというのが凄く有難い。ちゅうか、16,7頃の俺にタイムマシーンでプレゼントしたい。
特に、微積やるのに級数展開とか使った証明が省かれているのが大変有難かった。級数展開とか、凄く嫌。あれ苦手。


巻末に方形波のフーリエ解析の仕方の例題が載っていたけど、自然波形のフーリエ解析の仕方も乗せて欲しかったと思う。(というか、それが目当てだし)
そんなあたり、この著者は数学屋なんだなあって。
ていうか、例題の解き方を見ていると授業でやったような気がしてならねっす。その時も、「この方法じゃ自然音の解析は…」なんて思ったような。orz