「クローディアの秘密」読了。

クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))

クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))

実家の書庫を漁っていたら懐かしいのがあったのでついつい夜更かしして読んでしまった。
もう二十年以上も前に「みんなのうた」で大貫妙子さんがメトロポリタン美術館という曲を
歌っていたけど、その着想となった物語ですな。
人ごみの中に逃げていくという発想自体が面白いし、登場人物が文化的なのも好感触かなあ。
非常に論理的なのに、その上に直感も大切にするフランクワイラー夫人が一番素敵。
複雑と単純、論理と情緒といった相反する要素がバランスよく、しかも対立しないで
成り立っているのがこの本が他の冒険小説と画している点の一つでしょうなあ。